天の時、地の利、人の和


森川純一さん(S43中国)は、貿易商社時代、台湾から来日した王永慶氏(台湾プラスティックグループの総帥)の中国語の通訳として、案内したことがあった。
その時に、王氏から「台湾プラスチックグループの指定商社として、日本から購入する商品の輸出を担う商社を設立してほしい」との要請を受ける。
時は第一次オイルショック直後。世界の景気が混迷していたが、1975年、森川さん30歳のときに、三京物産を創業した。創業まもなく、台湾プラスチックグループとの取引を開始。これが海外での実績第一号となり、確かな信用を獲得する。プラント向け鋼管という高付加価値分野へ参入し、継続的な取引によって安定した売上基盤を築いたことで、三京物産は無名の新興商社から、海外案件を扱う専門商社へと飛躍した。
森川さんは、外交官であった父から幼少期より「武士道精神を発揚すること。鋭い感性と知識を磨き、豊かな教養を備えた人物になりなさい」と教えられて育った。その高い志と実学重視の姿勢を経営に生かし、会社を着実に発展させてきた。
しかし、その道のりは平坦ではなかった。主力銀行の倒産、イラン核開発問題に伴う日米政府間協定下での輸出停止など、倒産の危機に直面する局面もあった。加えて、オイルショック後の不況、海外での信用不足、資金制約、為替変動や国際取引リスクといった困難が立ちはだかった。それでも森川さんは、世界各地を自ら訪れ、地道に信頼関係を築き続けた。その積み重ねにより、三京物産はシームレス・ステンレス鋼管の輸出専門商社として確固たる地位を確立し、成長を続けている。そして2019年、経営は長男・森川浩通さんにバトンタッチ。

三京物産の主な会社概要

会社名:三京物産株式会社(Sankyo & Co.,Ltd.)
住所:〒166-0011 東京都杉並区梅里1-13-12-3F
設立:1975年1月7日
資本金:1億円
代表取締役社長:森川 浩通
事業内容:シームレス・ステンレス鋼管の輸出商社
従業員数:21名
URL:https://www.sankomj.co.jp/
主な仕入先:日本製鉄、山陽特殊製鋼、神戸製鋼所など
主な顧客先:石油・ガス・LNGの配管、海底油田・ガス掘削設備 に用いられる配管、石油精製・化学プラントの配管、発電所・エネルギープラントの高性能チューブ、造船・海洋構造物・淡水化プラントの配管など。具体的には、ロイヤル・ダッチ・シェル、エクソン・モービル、サウジアラムコ、エクイノール(ノルウェー)など。


引用:
己を律すること。世界と日本をつなぐ貿易専門商社の成長
私生活にも配慮しながら公平な働き方を目指す